Q&A
Q1 ベランダに花壇を作ってもいいの?
ベランダは専用使用権が認められた共用部分です。つまりそのベランダに接する住宅の居住者に専用使用権があります。ベランダ専用使用権の範囲は、は建物全体の美観と風格を損なわず、非常時の避難場所として支障のない使い方をすることとされ、ベランダに改造・改良を加えたり建造物、構築物等を設置することは禁止され、また共用部分はそれぞれの目的に従った用法で使用することが義務づけられています。
①安全性を損なう破損はもちろん、使用法も景観を損なわない範囲に限定されます。
手摺の高さよりも高い物置などの設置、ベランダをサンルームに改造したり、広告看板を設置したり、柵の色を勝手に塗り替えたりすることも禁じられています。
②ベランダは消防法で緊急時の避難通路に指定されています。
隣家との仕切り板(パーティション)は、延焼を防ぐためと、万一のときは破って避難路にする役割があります。
したがって、避難の妨げになるようなものを隣家との境界近くに置かないようにしてください。特に、すぐに動かせないような大きいもの、重い物は地震で倒れたりすると通れなくなります。
③ベランダは、風雨が住戸の窓を直撃しないスペースになっており、溜まった雨水をスムーズに排水するための排水口が設置されています。排水溝が常時機能するように、ベランダの排水口をごみや物で塞いではなりません。
ベランダの植木鉢やプランターは、マンションの美しい景観となりますが、ベランダを埋め尽くすようだと、緊急時の障害になります。また、植物への大量の水遣りが、階下の迷惑になったり、園芸土が排水口を詰まらせたりすることもあります。
個々の使用法には、厳密には定められない部分も多くあります。どこまでが許容範囲かは、マンションによって、隣接する住人同士によっても異なりますから、日ごろからご近所とコミニュケーションをよくして、周囲がいやな思いをしていないか気配りをすることが大切です。
当団地の使用細則には、「バルコニーの手すり又は窓枠などに寝具、敷物、洗濯物などを干すこと」を禁止する規定はありませんが、.万一落下した時危険。 .マンションの美観を損ねる。.下の階へほこりやゴミが落ちる。などの苦情が出る恐れがありますので、干す時間を限定する、落下防止の止め具を必ずつける、取り込むときにたたかない(ほこりや音がでないようにするため)などの気配りが必要です。
Q3 防犯ブザーや玄関のチャイムはどうなの?
非常ベルは、各住戸内に設置された「非常用押しボタン」で階段室の2、4階に設置されているベルで他の住民に異常発生を知らせるものです。住宅や住民の安全を守るために必要な機器であることから、共用部分として取り扱い、押しボタンカバーの取換え等を含む修理費は、すべて管理組合の負担となります。
A2.玄関チャイムの修理・取替え
玄関チャイムは、押しボタンが玄関横の外壁に設置されていますが、居住者の専有物としており、その修理や取換えは、すべて居住者の負担となります。
インターホーンなどの機器に取り替える場合は、管理組合に届け出る必要があります。
(「住宅の改造・模様替えおよび修繕等に関する細則」の住宅改修等の適用基準による)
Q2 窓サッシの戸車を取り替えたいが費用は管理組合が負担してくれるの?
湘南西部住宅管理組合の規約により、各住戸に付属するベランダ、窓枠、窓ガラス、玄関扉、集合ポストなどは共用部分ですが、区分所有者が専用使用権を持っており、規約第61条第1項で、その維持管理は「通常の使用に伴うもの」については、専用使用者が責任と負担を負うとされています。つまり、日常生活で汚れたり、壊れたりした場合は、専用使用者の負担で修理補修することになっています。
1.「通常の使用に伴うもの」の範囲
「通常の使用に伴うもの」の範囲について争われた裁判で、日常的な使用に伴い必然的に劣化していく窓の戸車、クレセント、窓ガラス、網戸等の消耗品の交換は、「通常の使用に伴うもの」であり、専用使用者が負担すべきものと判断されました。
一方、管理組合の責任と負担で行うものとは、「管理組合が計画修繕として一斉修繕したり、住宅の性能向上(防犯、防音・防湿など)のために一斉交換したりする場合」(規約第61条第3項)をいいます。
平成22年度以降に実施されている防衛省の基地周辺防音工事に係る「窓枠、窓ガラス及び玄関扉の取換え工事」については、管理組合による共用部分の改良工事とみなして実施いたしました。この工事を実施しないと外観の不統一が目立ち、住戸の資産価値を下げるだけでなく、他の区分所有者にも財産的な損失を与えることになりますので、未施工の方は、防音工事の追加申請をお願いします。
2.各専用使用部分の改修について
●サッシ窓の改修
1.窓の戸車、クレセント、窓ガラス、網戸等の消耗品の交換は通常の使用に伴うものとして専用使用者の個人負担となります。
2.計画修繕の別に区分所有者の個人負担で取換え工事等を実施する場合は、外観を統一する必要から、事前に管理組合に届け出て承認を受ける必要があります。
●玄関扉の改修
1.玄関扉は、鍵と内側塗装部分を除き共用部と規定されています。
2.扉の汚れや傷の補修、ドアチェックの交換などは、通常の使用に伴うものとして使用者の自己負担となります。
●集合ポストの改修
1.各棟の1階入口の集合ポストの戸別ボックスは専用使用部分となります。
2.戸別のボックスの扉の損傷、鍵の交換などは、通常の使用に伴うものとして、管理組合事務所に届け出て、個人負担で修理することになります。
◆物置の改修
1.ベランダに設置の物置は専有部分ですが、建物の外観を統一するため、「みなし共用部分」として計画修繕時に管理組合で外部塗装を行ないます。
2.物置の更新、維持管理、補修は自己負担となります。
3.物置を更新する場合は、外観を統一するため形状、色、サイズ、配置を制限されますので、事前に管理組合の承認が必要です。
◆管理組合の火災保険、賠償責任保険による補償
1.火災、落雷、爆発による共用部分の損傷は、「火災保険」で補償されます。
2.共用部分の欠陥等に起因する怪我、物品損傷は、「共用部分施設賠償保険」で補償されます。(共用部分からの水漏れによる損害、敷地内の樹木が折れたことによる損害など)
3.専有する住戸内の水漏れ等により階下に損害を与えた場合、居住者賠償保険では『対象外』となり補償されません。管理組合では多発する水漏れ事故に対応するため『個人賠償責任特約付き損害保険』を推奨しています。
2021/05/17